大家さんや不動産の管理会社のトラブルで多いものの一つが「排水管のつまり」だと思います。自分で不動産の管理をしている大家さんや、配属したばかりの不動産会社の管理担当者は入居者から排水管のつまりの連絡が来たら何をしたら良いか最初はわからないと思うので、自分なりにまとめてみました。
1、まずは、状況の確認
入居者から「排水管が詰まったのでなんとかしてください」と言われていきなり「はい、いますぐ行きます」と言って見に行ってあげるのも良いですが、毎回毎回そんなことをしていると時間の無駄ですし、車でいけばガソリンの無駄です。まずは、せっかくの電話なので、なるべくその電話で相手の詳しい状況を確認しましょう。また、最終的に自分ではつまりが解消できず、専門業者に依頼する場合でも状況をうまく説明できないと対応が遅くなってしまったり、二度手間、三度手間になってしまったり、余計な費用がかかってしまうことがあるので、状況の把握は大切です。相手が電話口で興奮していても、「なるべく早くつまりを解消するように対応したいので、一度詳しい状況を教えてください」などと言って相手のことを考えて状況を聞き出しましょう。
確認することは、
・どこの場所のつまりか?
「トイレ、キッチン、お風呂、洗面など詰まっている場所によって対応が変わることもあるため。」
・詰まっている場所は1カ所か?
「一カ所なのか複数箇所なのかによって詰まっている場所の予想をして対応が変わることもある。」
・水が完全に流れないのか、ちょっとなら流れるのか?
「現在の排水の状況を確認するため。」
・何かつまるような物を流していないか
「原因が特定できれば対処が早くなります。」
です。とにかく最初は状況把握が大切です。
2、まずは排水管の掃除をしてもらう
もし相手が興奮しているとなかなか無理を言うのは大変ですが、もし話を聞いてくれそうな相手だったらとりあえずこちらの言う通りに確認してもらいましょう。お風呂が詰まることはなかなかないですし、トイレはまた別の話になるので、今回はとりあえず「キッチン」か「洗面台」のつまりについての確認です。
まずは、排水口のフタを取って、ゴミを流さないようについている内蓋も取ってもらって中をのぞいてもらいます。もし見える部分に明らかな異物があれば割り箸などで取ってもらったり、塊ならつついて砕いたりして流してもらいましょう。このときに割り箸が落ちてしまったりすると2時災害になったりして面倒なので注意してもらいましょう。
また、油によるゴミの付着などもあるので、その場合も想定して排水口にお湯を流してもらいます。完全に詰まってしまって水が流れない場合は仕方がないので、後述する別の手段を取るとして少しでも流れる場合はお湯を流す事によって排水管の内側に溜まったゴミが流れて詰まりが解消されることもあります。もし、ドラッグストアーやホームセンターなどに売っているパイプの詰まりを良くする薬剤系のクリーナーがあれば使ってみてもらってください。
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ここまで話をすると、話がわかる人は「とりあえずやってみて、それでもダメならまた連絡します」と言ってくれて、解決すればここで終わりですし、解決しなければ実際に現地に行くしかありません。
3、現地へ訪問して作業
大きなものを落としてしまってそれが詰まりの原因になっていることが分かっている場合には、
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こういった炭ハサミなどで掴んでとってあげるか、無理な場合は最終的に水道屋さんに頼む事になります。この際に、原因は入居者だとわかっていて、入居者に費用を負担させる場合には事前に承諾をとって、お金の支払い方法はどうするかも一緒に事前に話し合っておきましょう。
完全に詰まってしまって水が流れないような場合には、
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このようなラバーカップを持って行き排水口で使うと以外と流れることがあります。完全に詰まっていない場合や、ラバーカップで流れたけど、まだ何か残っていそうな場合には、
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こちらの「ピーピースルー」がかなり効きます。ふざけた名前だと最初は思っていましたが、使ってみるとかなりの戦力でいろんなところで助けられました。
ラバーカップでもピーピースルーでも詰まりが解消されない場合は、
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こういった長いワイヤー式の道具でつまりを、押したりかき出したりしてみましょう。
それでもダメなら、一度キッチンや洗面台の下を開けて中にある排水管を回して外してみるという手段もあります。このとき、下に雑巾やタオルなどを敷いていないと濡れてしまうので注意しましょう。
ここまでやってもつまりが解消できない場合、水道屋さんなどの専門業者に連絡して来てもらいましょう。
4、水道屋に依頼する
ここまでやっても解決しない場合は水道屋さんなどのプロにお願いしましょう。こういうときのために、一社くらいは仲の良い水道屋さんを知っておくと便利です。もし知らない場合は不動産屋などに聞いて紹介してもらいましょう。
水道屋に連絡するときに確認しておきたいのが、「誰が費用を負担するか?」ということです。もし、大家さんが払ってくれる話が出来ていたり、自分自身が大家さんで自分で払うつもりなら良いですが、入居者負担になるのであれば事前に了承をとりましょう。例えば、入居者が自分で何かを落としてしまって排水管が詰まったという認識があるのなら費用を負担してもらえるかもしれませんが、入居者に負担してもらうつもりなのに勝手に水道屋さんを手配してあとから請求書を送り付ければ揉める元になります。支払ってもらう可能性があるのなら事前に話をしましょう。
・まとめ
排水管に関するトラブルはかなり多いと思います。やっぱり排水管の保護のために「こういうものは流さないでください。たまには掃除してください」と言っても注意を守ってくれなくていろんなものを流してしまう人がいます。
「何も詰まるようなものは流していない」と電話で言っていたのに、実際に行って排水管を見るといろんなものが詰まっていて「おかしいなぁ〜」ととぼける人もいますが、こういうのも不動産管理や大家としての仕事の一つで仕方がないと思います。
やはり最終的には入居者の方に快適に暮らしてもらうということを考えて、トラブルのないように対応することが一番だと思いました。